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{メ}sora PDR-T10

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TOSHIBA
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TOSHIBA SORA T10

TOSHIBA sora PDR-T10

お久しぶりなデジカメレビューとなりますが、
今回は東芝の「早すぎた」コンセプト機、soraシリーズでございます。
どこらへんが早すぎたかと言われれば、まずなんといってもタッチパネル搭載という点に尽きるわけです。

TOSHIBA sora PDR-T10は、2002年3月に発売された201万画素のデジタルカメラです
購入価格は1050円。
当時の価格は30,000円前後です。

デジカメの低価格化が始まってきた年とはいえ、実売3万円はなんといってもリーズナブルです。

スペック
1/2.7型の214万画素CCDで原色フィルター。
レンズは単焦点で、F3.1の38mmでオートフォーカス。
レンズに特に名前はついておりません。
ちょっとレンズが暗く画角的にも微妙でございますが、
よくあるタイプですね。液晶は1.6型TFT液晶。(タッチパネル)
マクロは20cm、メディアはSDカード(256MBまで対応)、駆動は単三乾電池2本及びCR-V3と、
非常に敷居の低い仕様。
液晶に関しては当時としては実に珍しいタッチパネル。
今でこそ市民権を得てきたタッチパネルを他社に先駆けて(もっと前にニコンが出してましたけどね)採用したなんとも先見の明のあるモデルで御座います。
マクロはちょっと弱いですね。
SDカードについては公式スペックから引っ張ってきましたが、
一応2GBまでは認識するようです。
ただ、ちょっと動作がもたつくような気がしますね。

機能としては、
デジタルズーム、セルフタイマー、動画撮影はもちろん、
シーンモードや本体の着せ替えに対応しております。
そもそも、タッチパネルが最大の機能なような気がします。

・購入時の状態
付属品:本体のみ
状態 :問題なし
機能 :問題なし
台数 :2台

・デザイン・メカ・インターフェイス
見た目は非常におもちゃっぽく、
いかにも安っぽい印象を持ちますが、
何故か最近このデザインと瓜二つなデジカメがexemodeから出ているという驚きもあります。

値段もお手頃なのでちょっと手を出してみようかなという誘惑に駆られますw

それはさておき、
着せ替えができるということもおしゃれですが、
デフォルトのプレートでも十分カワイイと思います。個人的には、
ただ、このプレートがクセモノで、
取り付けは本体の爪にハメ込んでいくだけと簡単なのですが、
取り付ける際、電池カバーに挟みこむ必要があります。
その仕様から簡単そうに見えますが、
電池カバーを開けるとプレートが外れて落っこちてしまうというなんとも企画倒れなシロモノです。
さらに、SDカードスロットも兼ねているので寄りひどいことに・・・
もっとどうにかならなかったのかと思ってしまいますね。

余談ですが、
恐らく、東芝のデジカメ事業にトドメをさしてしまった機種なのかもしれません。
このsoraシリーズはこの後に何機種か出ましたが既に風前の灯。
早すぎたのか、それとも出遅れていたのかは謎のところですが、
そう考えるとまた違った印象をこの機種に抱けるわけですw

TOSHIBA SORA T10

TOSHIBA SORA T10
シャッターボタン付近がやたらと出っ張ってる

TOSHIBA SORA T10
専用端子。

TOSHIBA SORA T10
デザインは全然嫌いじゃないです。

TOSHIBA SORA T10
中国製。

TOSHIBA SORA T10
これが例の電池カバーでございますね。
この機種に限らず、CR-V3が使える機種は単三電池がいれづらいです。

TOSHIBA SORA T10
背面はすっきりさっぱり。
これを見てなんとなくクリエやシグマリオンを連想してしまいましたが何か間違えているようですw
写真では分かりづらいですが、液晶にチェック上の線と点線が入っています。
いかにも初期のタッチパネル液晶というところですね。
TOSHIBA SORA T10

・機能・仕様
TOSHIBA SORA T10
なんかブレてるw

TOSHIBA SORA T10

TOSHIBA SORA T10

TOSHIBA SORA T10

TOSHIBA SORA T10

TOSHIBA SORA T10

TOSHIBA SORA T10

TOSHIBA SORA T10

TOSHIBA SORA T10

起動は初回起動が12秒以内と、非常に遅いです。
フラッシュチャージをすると7秒ぐらい。
フラッシュを切ると5秒以内になります。
設定値は電池を抜くとリセットされてしまうのは多分コンデンサがヘタってきているからだとは思いますが、
それでもお散歩カメラとしてはちょっとあんまりですね。

操作性に関しては見ての通り、よろしくないです。
レスポンス自体はもう少しどうにかなるはずなのに、
無駄なアニメーションのせいで台無しになっている感じです。
つめ先で操作する限りは、なかなかタッチパネルの精度は悪くないかと。

そして、UIに関しても摩訶不思議。
枠に散りばめられたコマンドキーは慣れれば苦にならないものの、
ひとつづつしか選べないメニューは階層もなく雑多に配置されてますし、
マクロ機能はシーンモードにあったりで。

しかも、ちゃんとストロボの設定やシーンモードは電源を切っても設定を保持してくれるのに、
マクロモードから別のモードに切り替えるとストロボの設定がオート発光に戻ってしまう。
それだけならいいのに、
この機種はフラッシュチャージが長い上に発光禁止設定がちょっと面倒くさいのでまたストレスなわけです。

現在のようにタッチフォーカスには当然対応しておりませんし、
フォーカスポイントすら出ないのでどこにピントがあっているかもよくわかりませんw
AFは激遅で、合うまでに4〜5秒もかかります。
その間は「ガガガガガ」と筐体に見合わない音が出るのもちょっと興ざめですね。

電池のもちは悪く、液晶もあんまり見やすくはありません。
おえかき機能を実装すればよかったのにと思ったらこの後継機にはちゃんと付いていたりしますね。

その他、見かけに対してそんなに目立った機能はついていないわけですが、
その中で、設定をすればしばらく放置しただけで勝手にプレビュー画面に行く設定があったりします。
こうして見るとなかなか惜しいデジカメなんですよね。

・画質・撮影
●画質
本体液晶で見ると非常に残念な感じに見えますが、
実際は割といい感じです。
東芝機でありがちな個性的は発色で、
若干薄味ですっきりした画質です。
晴天下は良好な画像が得られるのですが、
ちょっと曇ってくるとホワイトバランスが暴走する傾向にありますね。
レンズに関しては周辺光量落ちは意外と目立たず、
夜景もそれなりに行ける侮れない機種でございました。PDR_0001

PDR_0027

PDR_0042

PDR_0032

PDR_0002

PDR_0062

PDR_0060

その他の写真はこちらにございます。

評価
評価基準は私、さらもでの主観と個人的な思い入れで決定しております。
よって、上記内容と共に全くアテにならないこと請け合いで御座います。
画質などに関しては画素数に関係なく、「現在でも通用するか」を基準に採点しております。
(10段階、100点満点)
デザイン :08/10:見た目・質感・安っぽさは減点
仕様 :04/10:マクロ、画素数、レンズ、液晶など
機能 :07/10:必須機能や便利、面白い機能
挙動 :02/10:起動の速さ、動作の速さ等のレスポンス
使いやすさ :02/10:主に操作性
AF・露出精度 :03/10:AFは正確か、
画質 :06/10:文字通り
輝き度 :08/10:ありきたりではなく、尖った何かがあるか
価値 :06/10:レア度、今でも買う価値はあるか等
お気に入り度 :07/10:今後も使い続けたいかなど
合計:53/100
サラネ式デジカメ採点システムテーブルa ver1.00

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コメント

  1. コカスキ より:

    このメーカーは復活してほしいですね。

    しかし無理でしょうね。

    携帯電話に負けたカメラですね。

  2. さらもで より:

    お世話になっております。さらもででございます。
    確かに、家電メーカーではよく頑張ったと思います。
    未だに残っていたらどのような機種をだしているのか全く想像がつかないですが、
    この機種はもう少し高性能化したらどうにかなったのではないかと思います

  3. 無名 より:

    はじめまして。
    このデジカメですが525円であったのですが、「買い」でしょうか?
    普段は風景、たまにマクロ系を撮る予定なのですがどうでしょうか

    しかし、TOSHIBAがデジカメを出していたのは知りませんでした。認知度があまり高くなかったようですね

  4. さらもで より:

    はじめまして、さらもでと申します。
    525円とは、絶妙な価格です。

    この機種はギミック的には非常に面白いのですが、
    今となっては実用的にはかなり乏しいです。
    画質は現在の携帯電話の足元にも及びませんし、
    マクロが弱い機種ですので、あまりマクロ撮影にも向きません。

    10年前の性能に思いを馳せながら、
    おもちゃとしてお楽しみいただけると中々楽しい機種ですので、
    そこら辺に価値を見いだせるのであれば、購入してみてもいいと思います。

    TOSHIBAはそういう新しい分野にすぐに参入しますが、
    すぐに撤退してしまう事が多いですね。
    数年前もハイビジョンムービーのGigaShotシリーズを展開していましたが、
    すぐに撤退してしまったようで、悲しいです。

  5. 無名 より:

    返信ありがとうございます。
    確かにTOSHIBAは参入・撤退が多いですね。デジタルオーディオプレーヤーなんかもギガビートとして販売していましたが、撤退
    政府からの伝達があったとは言えども白熱電球から1番に撤退していますしね。

    そうですか…やっぱり200万画素なので期待はしていませんでしたがやっぱりアレなんですね
    動作補償もないようなのでやめておきます。ありがとうございました

  6. さらもで より:

    こんにちは、さらもででございます。
    ギガビートも最初のコンセプトは面白かったですが、
    後々本体が巨大化していったのが失敗でしたね。
    経営としては非常に潔い会社ではあります。

    この機種については、
    10年前に使うのでしたらやはりそこそこ使える機種ではありますが、
    今ではちょっとアレですね。
    いずれ、この方面に興味を持ったとして、
    この機種と再開した際には是非とも使ってあげてください。

  7. 無名 より:

    こんばんは、さらにコメントありがとうございます
    私は現在V30Eを使用しているのですが、結構音質はいいのです。しかし、売りにしているワンセグや動画再生、システムは微妙です。
    音楽関連でいうとハーモニカズは圧縮時の高音を取り戻すとかという機能でしたが違いが感じられません。
    今なら30GBなんてフラッシュメモリで普通に出せますので不安定なHDDにする必要もありません。しかし、なんだかんだ言って2006年から使っています

  8. さらもで より:

    こんにちは、さらもででございます。
    V30E、懐かしいですね。
    WindowsCEベースのUIでしたが、
    動作がもっさりしていたような記憶があります。
    音質には定評がありましたね。

    当時は突然死するトラブルをよく聞きましたが、
    是非とも壊れるまで使ってあげてください。

  9. 無名 より:

    そういえば忘れ去られたデジカメメーカーと言えば、日立マクセルもあったような…

  10. さらもで より:

    こんにちは、さらもででございます。
    日立マクセル!ありました。
    確か2機種出ていたはずですが、
    末期に出たモデルは京セラのFinecamをベースに筐体をゼロハリバートンにしたようなモデルでしたね。
    コンセプトは面白かったのですが、
    後に続かず残念でした。

  11. 無名 より:

    >さらもでさん
    今は普通に日立で言うとマクセルではなく日立リビングサプライから販売されているようですね
    そういえば「デジカメ」は三洋の登録商標だったのか

  12. さらもで より:

    こんにちは、さらもででございます。
    日立リビングサプライのデジカメは当サイトでも何度か紹介させていただいておりますが、
    「日立」の名前を冠するのはどうか、と思う製品が多いです。

    ただ、現行の機種は割りと気合の入っているもののようですが、
    それでも、新製品が数年登場していない上に他の商品が生産終了しているようなので、
    撤退間近という印象を受けます。非常に寂しい限りです。

    「デジカメ」の商標については、まさにその通りです。
    まだ三洋電機が存続していた頃のカタログには、
    「ムービーデジカメ」等の記載がありました。
    今はパナソニックが持っているのでしょうかね?

  13. 無名 より:

    >さらもでさん
    デジカメは様々なメーカーが挑んでいき、そして敗れた そんな印象のジャンルですね。他にもNECや三菱が販売していたのを知っていますが全く音沙汰無しなので撤退したのでしょう。
    ところでデジカメの電池は単3タイプでは何を使っていらっしゃるのでしょう?

  14. さらもで より:

    こんばんは、さらもででございます。

    まさにそうですよね。
    行き過ぎた価格競争で疲弊した業界ですし、
    最近、高級機等を出して新たな道を模索しているように見えます。
    両社も撤退は早かったですね。

    最近古いデジカメを使用していないので単三電池の機種の使用頻度が少ないですが、
    Powershot A70やRICOH Caplio R1がお気に入りですね。
    この2機種に関しては今でも十分実用に耐える性能を持っていると思います。

  15. 無名 より:

    さらもでさん こんばんは
    「敗れた」といった表現をしましたが、勝者がいまいち思い浮かばないのです。というより現在数を減らして熱戦中というところですかね?競争してくれた方が消費者にとっては利になるわけですが争いすぎて力尽きて廃れるというのは避けてもらいたいです。

    電池の件ですがちょっと書き方間違えました。
    単3電池を使用するデジカメ(この記事のPDR-T10のようなもの)に使っている電池は何なのでしょう? と書いたつもりでした。私の場合は富士フィルムのスマートメディア使用、単3形4本使用(型番わかりません…)を気まぐれで使うのですが、そのカメラにはPaのメタハイ2600を使用しています。アルカリ乾電池だと10も取れないことがあるので
    でも最近のコンパクトデジタルカメラはほとんど専用リチウムイオン電池ばかりで乾電池使用がないです。乾電池の方が予備バッテリーを持ちやすいのですが
    乾電池使用のカメラはやっぱり前の物が多いですね

  16. さらもで より:

    こんにちは、さらもででございます。
    そうですね、シェアでという意味でしたら、三洋、フジフィルム、オリンパス、キヤノンが勝者になった時期もありましたが、
    価格競争に入ってからはもはや勝者不在の戦いになっていますね。
    今の消費者は技術競争よりも価格競争を喜ぶ傾向にありますので、
    正しい戦いではあるのかもしれませんが、共倒れは避けていただきたいですよね。

    単三電池についてですが、
    基本的には無印のエネループを使用しています。
    殆どの場合はそれで対応できるのですが、
    ニッケル水素電池の場合、多くは電圧が1.2Vしかないので、
    1.5Vをフルに使うことを前提としている機種や、老朽化により端子が劣化している機種などでは、
    アルカリ電池しか受け付けてくれない場合も悲しいことに多いのが現状です。
    また、たまにEnergizerのリチウム乾電池を使用することもありますが、
    高い上に使い捨てなのであまり使わないですね。

    現在、多くのコンデジ・一眼レフがリチウムイオン電池を使うわけですが、
    理由としては、
    「小型化が出来ること」
    「安定して高い電圧を確保できること」
    「バッテリーが消耗した場合、買い替え需要が発生すること」
    が挙げられます。
    特に二つ目の電圧の確保が重要らしく、
    機械の設計が非常に楽らしいですね。
    乾電池仕様カメラに関しては、海外では根強い人気があるので主に海外向けと、
    エントリークラスのカメラに一部残っているぐらいになってしまい、悲しいです。

    昔はリチウム電池の価格が高かったので、
    おいそれとデジカメの電池に採用できなかった。という事情があるのかもしれませんね。

  17. 無名 より:

    maxellの名前を出しましたが、このメーカーもデジタルオーディオプレーヤーを出していたんですよね。Gigabeatとは比べ物にならないぐらいに売れなかったと感じていると思うのですが

    現状では乾電池式のカメラを希望すると非常に選択肢がなくなるのが悲しいです。高容量版ニッケル水素電池を持ち出せば電池代もそんなにかからないですし
    エナジャイザー1.5Vリチウム電池いいですよね 最近パナソニックからも販売されているようです。多分OEMですが

  18. さらもで より:

    こんにちは、さらもででございます。
    マクセル、確か小さいやつを出していましたよね。
    iPodがまだ普通のMP3プレーヤーの1つという選択肢から抜け出ていない頃は、
    国内外問わずたくさんのメーカーが出していたように記憶しています。
    自分は富士フイルムアクシアのやつを使用していました。
    マクセルが出していた頃はAIWAのもありましたが、売れなかったんでしょうね。

    乾電池式は本当に少なくなりましたよね。
    一眼レフにまで採用していたペンタックスでさえ、ほぼリチウムになってしまいましたし。
    パナのリチウムはおそらくOEMですね。
    個人的には、単三電池型のリチウムイオン電池を作って欲しいですが、
    現状は「間違えて他の電池を充電してしまう恐れ」があるため、難しいらしいですね。

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