サラネ講座
古デジのススメ!
第一回:古デジとは何か?
今までサラネでは数多くの古デジ(古いデジカメ)を紹介してきましたが、
この講座はその集大成として、古デジの魅力や注意点、そして使い方等々を取り扱います。
第一回は古デジとはなにか。
果たして古いデジカメに価値があるのでしょうか?
古デジとは?
古デジ(古いデジカメ)とは、読んでその通りでございますが、
果たしてどのぐらい前のデジカメを古デジと読んでいいのでしょうか?
500万画素以下等、画素数で区切るか、
2000年以前等、年式で区切るか。
フィルムカメラの世界でのクラシックカメラとしての線引きは1960年以前という区切りがあるのですが、
デジタルカメラは性能面では頭打ちになっているとはいえまだまだ発展途上の機械。
めまぐるしい勢いで世代交代が行われています。
一応、サラネでは4年以上前の機種を古デジと定めておりますが、
それについては、「古い」と思ったら古デジでいいのではないかと思います。
古デジに価値はあるのか
コンパクトデジタルカメラの低価格化の影響を受け、
古デジはもはや捨て値で取引されています。
入手については次回以降行いますが、
ワンコインやそれ以下で転がっていることもザラです。
当時10万円以上したデジカメが100円200円の世界で取引されていることもあり(壊れている事も多いけれど)、
果たして、古デジには価値はないのでしょうか?
結論から言うと、そんなことはないです。
勿論、新しいデジカメの方が簡単で綺麗に撮れることは間違いありません。
古いデジカメは厚ぼったくて、遅くて、画素数が低くて、使いづらくて・・・
しかし、古デジであれ、綺麗に撮れた時は現行のデジカメに引けをとらない機種もあります。
特に、苦労して綺麗に撮れたときの感動もひとしおです。
古デジの魅力
古デジの魅力。
それは、最近のデジカメにはない尖った部分があるという事です。
最近のデジカメは高画素でハイビジョンムービーやらパノラマ撮影やら、
小さい筐体とは思えないほどの高機能が詰まっています。
その一方で古デジは今のデジカメと比べると多くの機能はついていないですが、
時代の流れによって消え行くロストテクノロジー的な機能が付いていたり、
画質面でも特徴のある機種が多いです。
そのような個性を楽しむことが最大の魅力ではないでしょうか?
記録メディアがまだまだ高かった時代。
そして、SDカードがまだまだ主流ではなかった時代には、
このようなフロッピーディスクを使うデジカメもありました。
面白いメディアを使うデジカメとしては他に、MDやCD-Rを使う機種もあります。
どれもマビカですけれど
レンズ自体が回転する機種。
元々デジカメ最大の売りだったこの機構ですが、
いつのまにやら絶滅してしまいましたね。
液晶が稼働するバリアングル液晶がまた陽の目をあびてきたということで、
こちらの機構も復活していただきたいものです。
その昔、
デジタルカメラがまだ低画素だった時代は、
少しでも綺麗に見せる為にデジカメ側で強力なシャープネスを施すなど、
現在とは異なる味付けをする機種が多いです。
そして、おなじみのイメージセンサーであるCCDも、
現在ではほぼ100%原色フィルタなのに対し、
補色フィルターというものが使われている機種もあります。
原色フィルター、補色フィルターについては各自でお調べ頂くとして、
こってりとした色が出る原色フィルタとは違い、
あっさりな色味で解像感の高い原色フィルターの機種も中々いい味わいがあります。
先程から低画素、高画素と書いておりますが、
低画素だから悪い、高画素だからいいという訳ではなく、
150万画素であれ、綺麗なものは綺麗です。
130万画素あればL判サイズ程度なら綺麗に印刷出来ますし、
Web用途に使う程度なら(この表現嫌いなんですが)問題なく使えます。
OLYMPUS CAMEDIA C-700UZ 200万画素/2001年のデジカメ
補色フィルター搭載機。
FUJIFILM Finepix 2600 200万画素/2001年のデジカメ
原色フィルター搭載機。
Nikon COOLPIX2000 200万画素/2002年のデジカメ
原色フィルター搭載機。
Canon Powershot S30 320万画素/2001年のデジカメ
原色フィルター搭載機。
OLYMPUS CAMEDIA C-2000Z 200万画素/1999年のデジカメ
補色フィルター搭載機。
OLYMPUS CAMEDIA C-840L 130万画素/1998年のデジカメ
補色フィルター搭載機。
このように、強烈なフレアやハレーションが出やすいのも魅力で御座います。
次回:古デジの買い方、選び方、注意点
コメント
かなりおもしろかったです。いつの時代の製品もメーカーや開発者の知恵が詰まってたんですね?
ジャンク品してくすぶってたデジカメ達tがこうやって再評価される事はなかなか素敵だと思いました。
というわけで続きを楽しみにしとるぞよ
ありがとうございます。
そうなのです。
デジカメは画質までトータルで設計されているので、
意外と涙ぐましい努力と知恵がつまっているのです。
そうですね、夢敗れたデジカメたちが少しでも日の目をみることになればいいと思います。
続、ご期待に添えるか分かりませんがご期待ください